ニュース速報

ビジネス

大企業製造業の景況感はゼロ、6年9ヶ月ぶり低水準=日銀短観

2019年12月13日(金)11時28分

12月13日、日銀が発表した全国企業短期経済観測調査(日銀短観)によると、大企業・製造業の業況判断指数(DI)は0となり、前回9月調査から5ポイント悪化した。川崎市の京浜工業地帯で2016年8月撮影(2019年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 13日 ロイター] - 日銀が13日に発表した12月の全国企業短期経済観測調査(日銀短観)は、大企業・製造業の最近の業況判断指数(DI)が0となり、前回9月調査から5ポイント悪化した。悪化は4四半期連続で、2013年3月調査(マイナス8)以来、6年9カ月ぶりの低水準となった。

ロイターが集計した調査機関の事前予測はプラス2だった。

日銀は「大企業製造業からは米中貿易摩擦や海外経済減速の影響を指摘する声が幅広く聞かれた」と説明した。

日銀によると、自動車や窯業・土石製品、繊維から消費増税前の駆け込み需要の反動減を指摘する声が出ていたほか、鉄鋼などからはオリンピック関係需要のピークアウトを指摘する声が聞かれた。

自動車の最近の業況判断はマイナス11と、2016年6月以来のマイナスとなった。

ただ、大企業・製造業の先行きの業況判断は0と、現状から横ばいとなっている。米中貿易摩擦の緩和や海外経済の持ち直しを期待する声やIT需要の回復を見込む声があった一方で、引き続き海外経済の不透明感を指摘する声も出ていたという。

中小企業・製造業の最近の業況判断はマイナス9と、9月調査から5ポイント悪化した。日銀は、海外経済減速や消費税増税後の反動減に加え、台風の影響を指摘する声が比較的多く聞かれたと説明した。

大企業・非製造業の業況判断はプラス20と、9月調査から1ポイント悪化した。悪化は2四半期連続。

小売や卸売、建設の住宅関係から消費税増税後の反動減や客足鈍化を指摘する声が幅広く聞かれたほか、台風の影響を指摘する声もあったという。

小売の最近の業況判断はマイナス3と、2014年12月以来のマイナスとなった。

一方、最近の業況判断が16から19に改善した物品賃貸からは台風の復旧需要を指摘する声が出ていたという。

大企業・非製造業の最近の業況判断は小幅に悪化したものの、事前予測のプラス17は上回った。

市場では「小売りが落ちているが、その他セクターへの波及は限定的。消費増税の影響はそれほど広がらなかった可能性がある」(りそなホールディングスの市場企画部エコノミスト、村上太志氏)との見方が出ていた。

業況判断DIは景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を差し引いた数値。調査は11月13日から12月12日までに実施、対象企業9681社のうち99.6%が回答した。

<大企業設備投資は上方修正>

2019年度の設備投資計画は、大企業・全産業が前年度比6.8%増と、9月調査から0.2%ポイント上方修正された。市場予想の同6.0%増も上回った。

事業計画の前提となる2019年度の想定為替レートは1ドル=107.83円と、9月調査の108.68円から円高方向に修正された。

*内容をさらに追加して再送します。

(志田義寧 青山敦子 取材協力:金融マーケットチーム グラフ作成・編集:田中志保)

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米軍がホルムズ「掃海」とトランプ氏、イランの機雷敷

ワールド

米・イラン交渉団、パキスタン首相と個別に会談 和平

ワールド

バンス米副大統領、パキスタンのシャリフ首相と会談

ワールド

米が資産凍結解除に同意とイラン筋、米当局者は否定
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国防軍は崩壊寸前」
  • 4
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 5
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦に…
  • 6
    健康を守るはずのサプリが癌細胞を助ける? 思いがけ…
  • 7
    目のやり場に困る...元アイスホッケー女性選手の「密…
  • 8
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 9
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 10
    中国が恐れる「経済ドミノ」
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 7
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 8
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 9
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 10
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中