ニュース速報

ビジネス

米経済「非常に強い」、住宅市場・企業債務は注視=FRB議長

2018年11月15日(木)11時03分

 11月14日、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長(写真)は、米経済は「非常に強い」とし、成長が続く可能性が高いとの認識を示した。昨年6月にワシントンで撮影(2018年 ロイター/Joshua Roberts)

[ダラス(米テキサス州) 14日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は14日、米経済は「非常に強い」とし、成長が続く可能性が高いとの認識を示した。ただ、住宅セクターの減速の兆しや高水準の企業債務を注視していると述べた。

追加利上げに直接言及はしなかったが、12月の利上げ観測を打ち消す内容の発言は見られなかった。

ただ、利上げのペースや終了時期についてFRB内で議論が行われる中、浮上しつつある幾つかの懸念材料を挙げた。

米経済が今後数カ月間に直面する可能性のある「逆風」として、国外で景気減速が見られるほか、「(議会で)可決された減税や歳出拡大が現在は一定の押し上げとなっているが、この刺激効果は時間とともに薄れる」と指摘。こうした効果は向こう1年程度で薄れる可能性もあると述べた。

住宅セクターの減速の兆しと企業債務の水準を注視しているとも明らかにした。

議長は「現在、住宅建設業界を圧迫している要因は材料コストや労働力不足など多くある。金利もそうだ」と指摘。住宅ローン金利が上昇していることに言及した。

また、金融リスクは総じて「かなり落ち着いて」おり、レバレッジや他の信用指標は全般的に健全だとした上で、「企業の借り入れがかなりの規模となっており、注視している」と語った。

来年の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に毎回、記者会見を行うと決定したことについては、全会合が利上げの可能性に向け「ライブ」であることを意味すると述べた。

同議長は、従来のように年4回に限らず、FRBが来年予定している年8回のFOMCでいつでも利上げを行う可能性があることについて「市場はそれに慣れるべきだ」と述べた。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

IBM、コンフルエントを110億ドルで買収 AI需

ワールド

EU9カ国、「欧州製品の優先採用」に慎重姿勢 加盟

ビジネス

米ネクステラ、グーグルやメタと提携強化 電力需要増

ワールド

英仏独首脳、ゼレンスキー氏と会談 「重要局面」での
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...かつて偶然、撮影されていた「緊張の瞬間」
  • 4
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 5
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 8
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 9
    死刑は「やむを得ない」と言う人は、おそらく本当の…
  • 10
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 8
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中