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中国不動産投資、1─4月は前年比+10.3% 販売は減速

5月15日、中国国家統計局の発表に基づくロイターの算出によると、4月単月の中国不動産投資は前年同月比10.2%増と3月の10.8%増から伸びが鈍化した。借り入れコストの上昇や購入抑制策の強化で需要が圧迫された。写真は海南省のビル建設現場。1月撮影(2018年 ロイター/Matthew Miller)
[北京 15日 ロイター] - 中国国家統計局の発表に基づくロイターの算出によると、4月単月の中国不動産投資は前年同月比10.2%増と3月の10.8%増から伸びが鈍化した。借り入れコストの上昇や購入抑制策の強化で需要が圧迫された。
不動産市場は中国経済の主要な成長エンジンだが、過剰な資金流入を抑制する政府の取り組みを背景に鈍化が見込まれている。
キャピタル・エコノミクスの中国担当シニアエコノミスト、ジュリアン・エバンス・プリチャード氏は指標発表後のノートで「不動産デベロッパーは住宅ローン融資の伸び鈍化や不動産規制の強化に伴う販売の伸び低迷に直面して新規プロジェクトを減らしている」と指摘した。
招商証券のアナリスト、張一平氏は実体経済に対する不動産投資の寄与は大幅に弱まっているものの、不動産投資の伸びは依然として堅調だと指摘した。
統計局によると、1―4月の不動産投資は前年比10.3%増加した。土地価格の上昇に加え、住宅購入規制があまり厳しくない中小規模都市の需要増で3年ぶりの大幅な伸びとなった1─3月(10.4%増)からやや鈍化した。
ロイターの算出によると、デベロッパーの信頼感を示す新築着工(床面積ベース)は4月単月では前年比2.9%増と、3月の17.8%増を大きく下回る伸びにとどまった。
4月の不動産販売(床面積ベース)は4.1%減と3月の3.2%増からマイナスに転落。市場抑制策を受けて需要鈍化の兆しが示された。
1─4月の不動産販売(床面積ベース)は1.3%増と1─3月の3.6%増から減速し、同期として2015年以来の低い伸びとなった。
1─4月の新築着工(床面積ベース)は7.3%増加した。1─3月は9.7%増だった。
*アナリストコメントを追加しました。