ニュース速報

ビジネス

オアシス、アルプスのアルパイン子会社化に注文 「価格低すぎる」

2017年10月30日(月)16時27分

 10月30日、香港を拠点とするヘッジファンド、オアシス・マネジメント・カンパニーは、アルプス電気とアルパインの株式交換による経営統合について、アルパインの少数株主にとって公正な取引ではないとする声明を発表した。写真は東京証券取引所で2015年7月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 30日 ロイター] - 香港を拠点とするヘッジファンド、オアシス・マネジメント・カンパニーは30日、アルプス電気<6770.T>とアルパイン<6816.T>の株式交換による経営統合について、アルパインの少数株主にとって公正な取引ではないとする声明を発表した。アルプス電気はアルパインに対し、現金により1株4180円でTOB(株式公開買い付け)を提案すべきとしている。

アルプス電気は7月27日、連結子会社であるアルパインを株式交換で完全子会社化すると発表。アルパイン1株に対しアルプス電気0.68株を割り当て、2019年1月1日に統合する予定としている。7月27日のアルパイン株の終値は1710円だった。

オアシスは、会社側の発表ではアルパインの株価は2108円と評価されたことになる一方、独立した評価機関の算定では、ディスカウンテッド・キャッシュフロー(DCF)法で4180円、類似会社比較法で3516円─6734円の範囲での評価になると指摘。これらと比べるとアルプス電気の提示額は過小評価されたものだとしている。

オアシスによると、同社はアルパイン株の9.24%を保有。これまでパナソニック<6752.T>によるパナホームの株式交換に異議を表明したほか、米投資ファンドのベイン・キャピタルによるアサツーディ・ケイ(DK)<9747.T>のTOBについても、買い付け価格が低すぎるとして反対する立場を明らかにしている。

(長田善行)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国10月物価統計、PPIは下落幅縮小 CPIプラ

ワールド

フィリピン、大型台風26号接近で10万人避難 30

ワールド

再送-米連邦航空局、MD-11の運航禁止 UPS機

ワールド

アングル:アマゾン熱帯雨林は生き残れるか、「人工干
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216cmの男性」、前の席の女性が取った「まさかの行動」に称賛の声
  • 3
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 4
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 7
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 8
    レイ・ダリオが語る「米国経済の危険な構造」:生産…
  • 9
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 10
    「非人間的な人形」...数十回の整形手術を公表し、「…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 9
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 10
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中