ニュース速報

中国、今週の対米通商交渉への期待値下げ 禁輸措置受け=政府高官

2019年10月10日(木)08時02分

[北京/ワシントン 9日 ロイター] - 中国政府が今週の対米通商交渉で大きな進展を遂げることへの期待値を下げていると、中国政府高官や外交官、投資家がロイターに対し明らかにした。米政府が今週、中国の28団体・企業を事実上の禁輸リストである「エンティティー・リスト」に追加したことが背景。

中国政府は米国との貿易戦争に終止符を打つことを望んでいるものの、短期的に合意にこぎ着ける可能性について楽観視していないという。

米中は10─11日にワシントンで閣僚級協議を行う。

協議に向けた準備について説明を受けた中国当局者は、現状から判断すると今週の協議は膠着して終わる可能性があるとの見方を示した。合意に至る可能性については「容易ではない。双方で多くの準備作業とコンセンサスが必要だ」と述べた。

中国の当局者らは、閣僚級協議に向けて良好な雰囲気を作り出すことを目指して次官級協議が行われてきたが、米政府が今週、中国の28団体・企業を事実上の禁輸リストに追加したことでネガティブな雰囲気が生まれたとしている。

今週の協議について説明を受けた2人目の中国当局者は、米中ともに対立激化を回避すべきで、さもなければ溝は深まるとの見方を示した。

在米の中国外交官は、米国が中国共産党に対し、経済運営方法を西側の自由市場資本主義寄りに根本的に改めるよう求めるのは理不尽で、誤っていると指摘した。

「中国の過去数十年間の実績は、われわれの制度が中国の発展に好ましいことを示している」とし、中国が米国に対し、国有企業に依存する経済への移行などを求めないのと同様に、米国も中国にそうした要求をすべきではないと強調した。その上で「われわれは合意を望むが、相違を受け入れることも期待する」と語った。

米政府は今週の協議で中国側に、知的財産権の保護についても新たな要求をする見通しだが、この問題を巡っても両国の見解は大きく異なっている。

中国の当局者は知的財産権侵害を否定しており、西側企業は自ら情報を提供し、その恩恵を受けたと主張している。在米の中国当局者は「多くの決定は、企業間の協力関係に基づいて下されたものだ」とし、恩恵の大部分は西側企業が享受しているとの見方を示した。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン新最高指導者、新年を「抵抗経済」の年と位置付

ワールド

IRGCコッズ部隊司令官、抵抗戦線を称賛 ハメネイ

ワールド

中国、中東での戦争終結呼びかけ 経済的影響を警告

ワールド

イスラエル軍、テヘランに新たな攻撃開始 イラン「ミ
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公開...母としての素顔に反響
  • 2
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラリアの「NVES規制」をトヨタが切り抜けられた理由
  • 3
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 4
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 5
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 6
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「嘘でしょ!」空港で「まさかの持ち物」を武器と勘…
  • 9
    将来のアルツハイマー病を予言する「4種の先行疾患」…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 3
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 4
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 5
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 6
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 7
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 8
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 9
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 10
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中