ニュース速報

OPEC、減産順守強化へ イラクとナイジェリアが合意

2019年09月13日(金)00時43分

[アブダビ 12日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)は12日、協調減産の割当を上回る生産を続けるイラクとナイジェリアなどに対し、目標に沿った生産を行うよう求め、生産を抑制することで合意した。

原油先物価格はこのところ、今年のピークである1バレル=75ドルを大きく下回り、60ドル割れが続いている。世界経済の減速に対する不安が、イランとベネズエラ産原油の供給減懸念を上回っている形だ。

OPEC加盟国とロシアなど非加盟国でつくる「OPECプラス」はこの日、アブダビで合同閣僚監視委員会(JMMC)を開いた。OPECプラスは全体で日量120万バレルの目標減産量を達成。ただ、イラクやナイジェリアなど一部加盟国は割当枠を超えて生産している。

OPEC第2位の生産国であるイラクは、10月までに日量17万5000バレル減産することを約束。ナイジェリアは同5万7000バレル減らすという。

関係筋2人は、これにより日量40万バレル以上の減産になると明かした。

これに先立ち、サウジアラビアとロシア両国のエネルギー相は12日、OPECプラスの合同閣僚監視委員会を控え、すべての産油国に対し、協調減産合意を順守するよう呼び掛けた。

サウジのアブドルアジズ・エネルギー相は、すべての産油国が減産を順守し、市場の安定を図り、産油国の結束を示すべきと主張。

ロシアのノバク・エネルギー相は、OPECプラスの主たる目標は、減産の完全な調和を維持することであり、産油国の協調した取り組みが国際原油市場に持続的でポジティブなインパクトを与えると指摘した。

OPECとロシアなどの産油国は昨年12月、今年1月1日から日量120万バレルの減産を実施することで合意した。減産の実施期間は2020年3月まで。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

G20、米利下げ観測後退で債務巡る議論に緊急性=ブ

ビジネス

米EVリビアンが約1%人員削減発表、需要低迷受け今

ビジネス

USスチール買収計画の審査、通常通り実施へ=米NE

ビジネス

企業の資金需要DIはプラス4、経済の安定推移などで
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の衝撃...米女優の過激衣装に「冗談でもあり得ない」と怒りの声

  • 3

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 4

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 5

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 6

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 7

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 8

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 9

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 10

    紅麴サプリ問題を「規制緩和」のせいにする大間違い.…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中