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ドル106円前半、調整売りや米長期金利低下受け下落
[東京 30日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、小幅にドル安/円高の106円前半。月末の実需筋の売買をこなしたドルは一旦106円半ばまで強含んだが、午後に入って米長期金利の低下に連れ安となったほか、北米市場の3連休を控えた調整売りにも押された。
この日は月末で実需筋のドル買いが先行するとみられていたが、需給はほぼ拮抗したもよう。ドル/円は株高には反応薄だったが、米長期金利低下には歩調を合わせる格好でじり安となった。
「週明け月曜は北米市場が休場となるため投機筋の動きも全般に鈍い」(外国銀)とされるなか、午後はポジション調整とみられる売りがドルの上値を重くした。
前日のニューヨーク市場では、米中が来月に通商協議の再開を検討していると伝わったことで、貿易戦争を巡る懸念が後退しドルが買い戻されたが、東京市場では「トランプ大統領がいつまた全く異なることを言うか分からないので、安心できない」(外為アナリスト)との声も聞かれた。
人民元の対ドル基準値は1ドル=7.0879元と、前営業日の7.0858元に比べ若干の元安水準に設定された。基準値は2008年3月14日以来の元安水準だが、市場では、中国人民銀行が元安のテンポが緩やかになるように制御しているとの見方が浸透しており、動揺はみられなかった。
米国債市場では、2年債と10年債の利回りが逆転する逆イールド現象が続いた。
2年―10年スプレッド(利回り格差)
市場が注目する同スプレッドは、14日にマイナス圏に落込んだあと、28日にマイナス6.5bpまで拡大し、金融市場で景気後退懸念を強めた。
一方、市場の注目度が相対的に低い3カ月―10年スプレッドは5月下旬から逆転している。
サンフランシスコ連銀のレポート(2018年3月5日公表)によると、3カ月ー10年のスプレッドが逆転すると、その後6カ月から12カ月先に米国経済はリセッションに突入してきた。
この逆イールドは1955年以来9回のリセッションの直前に起き、過去のリセッション全てを正確に予想した。
ドル/円
午後3時現在 106.36/38 1.1046/50 117.50/54
午前9時現在 106.43/45 1.1056/60 117.71/75
NY午後5時 106.50/53 1.1055/59 117.75/79
(為替マーケットチーム)