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イラン、米による無人機撃墜否定 「すべて無事に帰還」

2019年07月19日(金)23時57分

[ドバイ 19日 ロイター] - イランは19日、米艦船がホルムズ海峡でイランの無人機を撃墜したとするトランプ米大統領の発表を否定。イラン軍の報道官は、無人機はすべて無事に基地に帰還したと表明した。

トランプ大統領は18日、ホルムズ海峡を航行していた米海軍の強襲揚陸艦「ボクサー」が、接近してきたイランの無人偵察機を撃墜したと明らかにした。無人偵察機は、「ボクサー」から約900メートルの距離を飛行。「離れるよう求めた複数回の警告」を無視したため破壊したとしている。[nL4N24J4MZ]

イランのタスニム通信によると、イラン軍の報道官は「ペルシャ湾とホルムズ海峡のすべてのイランの無人機は、識別と統制という任務を終了して無事に基地に帰還した。(米海軍の強襲揚陸艦)ボクサーから作戦上の対応を受けたとの報告は全くない」と述べた。

米政府当局者は、イランの無人機を電波妨害によって墜落させたと述べた。

イランは6月、領空侵犯したとして米国の無人偵察機を撃墜した。これに対し、米国は、無人偵察機は国際空域を飛行していたと主張している。

イランのアラグチ外務次官は19日、ツイッターへの投稿で「われわれは、ホルムズ海峡で無人機をいっさい失っていない。わたしは、ボクサーが誤って自国の無人機を撃墜したのではないかと懸念している」と述べた。[nL4N24K1CC]

イランの精鋭部隊「イスラム革命防衛隊(IRCG)」は声明で、革命防衛隊のドローンが撮影した映像を近く公開し、トランプ大統領の主張が「虚偽」であることを証明するとするとした。

イランは前日、核問題を巡り、米国が経済制裁を解除すれば一段と厳格な核査察を受け入れる用意があると表明。米当局者は大きな進展にはつながらないとの見解を示しているが、アナリストの間では、トランプ政権が外交手段の利用に動くきっかけになる可能性もあるとの見方が出ている。

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