ニュース速報

NY自動車ショー開幕、各社は需要低迷続いてもEVに積極投資

2019年04月20日(土)01時06分

[ニューヨーク 18日 ロイター] - 米国の電気自動車(EV)需要はなお低調だが、17日に開幕したニューヨーク自動車ショーで業界幹部らは、忍耐が必要と主張しながら多額のEV向け投資を推し進める姿勢を示した。

自動車メーカー各社は、世界的な規制強化を理由にEV車の開発に力を入れている。

米国の昨年の自動車販売台数に占めるEVないしプラグインハイブリッドの割合は約2%にとどまった。このうち3分の1以上を米EV大手テスラのモデルが占めた。国際エネルギー機関(IEA)によると、米国は販売台数に占めるEVの割合で世界7位。

自動車販売ウェブサイトのオートトレーダーのアナリスト、ミシェル・クレブス氏は、EV販売台数は充電設備、価格、バッテリー性能が改善されるまで比較的控えめな水準で推移するとみている。

ニューヨークで業界幹部は、EV販売の障壁として、持続する原油安、不十分な消費者知識、残存価額の低下、高い初期費用と充電施設に対する消費者の不安を挙げた。

こうした状況にもかかわららず、各社は従来のプラグインモデルよりスポーティーで、創造性あふれるEVを披露している。

韓国現代自動車<005380.KS>は1回の充電での航続距離が推定200マイルで急速充電が可能なコンセプト車「ミント」を、系列の起亜自動車もバタフライドアが特徴のクロスオーバーEVのコンセプト車をそれぞれ発表した。

ドイツ自動車大手ダイムラーは高級ブランド「メルセデス・ベンツ」の電動SUV(スポーツ用多目的車)「EQCエディション1886」を公開。販売は来年を予定している。

一方、英ジャガー・ランドローバーは昨年後半、EV「ジャガーI-PACE」の米国での販売を開始。現在、月間販売台数は200台程度にとどまっているという。同モデルはニューヨーク自動車ショーで「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。

また独フォルクスワーゲン(VW)と傘下のアウディは今後2年で新型EV6種程度を投入する計画で、2025年までに販売台数全体の20─30%をEVで占めるとの意欲的な目標を掲げている。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ステーブルコイン「取り付け」で世界の金融システム不

ワールド

中南米系住民、トランプ政権下で状況悪化が68%=ピ

ワールド

米主導「ガザ人道財団」が活動終了、拠点周辺で死傷者

ワールド

米はテック規制見直し要求、EUは鉄鋼関税引き下げ 
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 3
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後悔しない人生後半のマネープラン
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 10
    「イラつく」「飛び降りたくなる」遅延する飛行機、…
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 3
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 4
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 5
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 6
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 9
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 10
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中