ニュース速報

中国全国の新築住宅価格、1月は前月比+0.6% 9カ月ぶり低い伸び

2019年02月22日(金)14時26分

[北京 22日 ロイター] - 中国国家統計局が発表したデータに基づくロイターの算出によると、1月の中国主要70都市の新築住宅価格は平均で前月比0.6%上昇し、12月(0.8%)から伸びが鈍化した。

2018年4月以来9カ月ぶりの低い伸びとなった。景気が減速する中、不動産市場が鈍化し始めていることが浮き彫りとなった。ただ、前年比では価格の上昇ペースが加速した。

前月比ベースでは45カ月連続の上昇。

景気減速や政府の投機抑制策を背景に住宅の購買意欲は低下しているが、不動産価格は比較的底堅く推移している。政府が、不動産価格急落に伴う金融リスクの高まりを警戒していることが背景だ。

一部の中小都市は、市場心理を安定させるため、水面下で不動産規制の解除を進めている。

前年比では10%上昇し、12月(9.7%)から伸びが若干加速した。価格が上昇したのは70都市中58都市。12月は59都市だった。

北京、上海、深セン、広州の1級都市は前月比0.4%上昇。12月は1.3%上昇だった。

2級都市と3級都市は、それぞれ0.7%、0.6%の上昇。

不動産開発大手の碧桂園<2007.HK>、万科企業<2202.HK>、中国恒大集団<3333.HK>の1月の販売は、軒並み前年割れとなった。

<米中貿易戦争、市場の二極化>

アナリストは、米中貿易戦争を巡る不透明感が、投資家心理に悪影響を及ぼしていると指摘。ただ、現在の価格上昇ペースは健全で、警戒を必要とするものではないとの見方を示している。

INGの大中華圏担当エコノミスト、アイリス・パン氏は「貿易戦争がエスカレートしなければ、不動産などの資産に対する投資家の需要が増えるだろう」とし、急激な価格調整のリスクが浮上すれば、地方自治体レベルで年内に不動産規制が小幅に緩和されるだろうとの見方を示した。

センタラインのアナリスト、Zhang Dawei氏は、地方自治体がそれぞれの事情に基づいて規制を運用しており、市場の二極化が進んでいると指摘した。

多くのエコノミストは、不動産収入の減少や地元経済の鈍化に見舞われた地方自治体が、年内に不動産の購入規制を緩和すると予想。中央政府は債務・投機の抑制に向けた決意を試されることになるという。

1月の住宅価格が最も大きく上昇したのは吉林省吉林市で、前月比1.8%上昇。

センタラインのZhang氏はリポートで「一部の都市は在庫解消のため、まだ積極的に販売を奨励している。大手の開発業者は販売が低迷しているが、中小の開発業者は依然として販売が良好だ」と指摘した。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米地裁、FRB議長の召喚状差し止めの判断維持 検察

ワールド

イラン上空で米戦闘機撃墜、乗員1人を救助 対イラン

ビジネス

米3月雇用者数17.8万人増、過去15カ月で最多 

ワールド

米政権、「脱獄不能」アルカトラズ監獄再開へ予算 ア
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐせ・ワースト1
  • 2
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 3
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 4
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 5
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 6
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 7
    中国は「アカデミズムの支配」を狙っている? 学術誌…
  • 8
    血圧やコレステロール値より重要?死亡リスクを予測…
  • 9
    60年前に根絶した「肉食バエ」が再びアメリカに迫る.…
  • 10
    『ナイト・エージェント』主演ガブリエル・バッソが…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 3
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 6
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 7
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 8
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 9
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反…
  • 10
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中