──米中の間で日本はどういう立場を取るべきか。

日本が対立に巻き込まれて、アメリカと中国の両方からにらまれる、付け回されるという状況が一番困る。そのためにもあらかじめ方針を立てリスクヘッジしなければならない。

経済安全保障では、先手を取ってリスクを極小化する体制をつくる必要がある。日本は22年に経済安全保障推進法を作り、法制度を整えた。いよいよこれを実行していかなければならない。

同時に、より大きく重要なのは戦略的不可欠性だ。日本の技術、製品、サービスがなければサプライチェーンが成り立たない。やはり日本には底力がある、さすがに日本のこの部分は強い、なかなか代替できない、と感じさせる競争力をどれだけ持てるか。そこが重要だ。

同時に、技術は民間企業が持っている。だから企業と政府がどのように意思統一するか。政府と企業が協調する体制ができるかどうかだ。

これは経済安全保障政策であると同時に、産業政策でもあると思う。特に冷戦後、グローバル化の時代に入り、アメリカは日本株式会社的な行政指導や産業政策を不公正取引だとして批判した。日本の側も、いつまでもそうした考え方では駄目だと受け止め、手を引いてきた。その典型が半導体だった。

だがアメリカは同時に、ペンタゴン(国防総省)、国防高等研究計画局(DARPA)を通じて産業政策もやっている。GPSもインターネットもAIも、種をまいたのはペンタゴンだ。そういうアメリカの実態を、日本はもっときちんと見ておかなければならなかった。

「G2崩れ」の状況
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