そして、東芝の業績は回復しており、これが不十分だと思うのであれば、経営方針について具体的に対決すればよいのであり、それは議決権行使書の数え直しではない。

ちなみに、本当に経営の改善を求めたい株主たちは、経営陣と静かに対話を繰り返しているのであり、日本でもこれが通常の風景となりつつある。彼らのうち、この対話を積極的に行うことを売りとするファンドは、エンゲイジメントファンドと自称し、アクティビスト、イベントや騒ぎを起こして短期的な株価変動を狙うファンドと自分たちを区別しようと躍起になっている。

私の疑問は、なぜ車谷氏は辞任しなければならなかったのか、というところにあるが、あまりに攻撃対象になって疲れてしまったのか、内外からのサポートも弱くなってしまって、アクティビストと戦う体制が整わなくなってしまったのか、あるいはそのほかなのか、藪の中、としかいいようがない。

ただ、彼は辞任してしまったので、今は、これからの東芝がよい経営、よい事業を継続して、よい会社であり続けていけることを祈るのみである。

*この記事は「小幡績PhDの行動ファイナンス投資日記」からの転載です

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