[ロンドン 7日 ロイター] - 英国の欧州連合(EU)離脱決定で同国の商業用不動産市場が大きな打撃を受けるとの見方が広がる中、7日までに4社が英不動産ファンドの評価額を引き下げたほか、1社が英不動産ファンドの解約停止期間を延長した。
この日は英保険会社リーガル・アンド・ゼネラル(L&G)<LGEN.L>傘下のファンド、リーガル・アンド・ゼネラル・インベストメント・マネジメント(LGIM)が23億ポンド(29億9000万ドル)の英不動産ファンドの評価額をさらに10%引き下げた。
国民投票で英国のEU離脱が決定して以降、英不動産ファンドの解約停止や評価額引き下げの動きが出ている。LGIMのファンドはすでに5%引き下げられていた。
LGIMは声明で「今のところ、離脱決定、それを受けた市場の動きが商業用不動産価値に及ぼす影響をきちんと予測するのはなお困難」と指摘した。
このほか、カナダのバンク・オブ・モントリオール(BMO)<BMO.TO>傘下のF&Cは3億0500万ポンドの英不動産ファンドの評価額を5%引き下げたたほか、投資顧問会社のCCLAもEU離脱決定以降、評価額を4.5%引き下げた。
オランダの保険会社エイゴン<AEGN.AS>傘下のケームズ・キャピタルは、4億0900万ポンドの英不動産ファンドの評価額をさらに5%引き下げたと発表。EU離脱決定以降、評価額は10%引き下げられたことになる。
CCLAは慈善団体や宗教団体のほか公共団体などの資金を運用。CCLAの最高投資責任者(CIO)、ジェームズ・ビーバン氏は評価額引き下げについて「不透明感が高まるとのリスクに対する適切な対応だと考えている」と述べた。
また、6日遅くに一時的に英不動産ファンドの24時間の解約停止を発表したアバディーン・アセット・マネジメント<ADN.L>はこの日、停止期間を11日まで延長すると発表。同社は前日、32億ポンドの英不動産ファンドの評価額を17%引き下げている。
ただ上場不動産ファンドは上向き始めており、ロイヤル・ロンドン・アセットマネジメントのトレバー・グリーナム氏は「英国のEUとの関係は現在は先が見えない状態となっているが、これに対し何らかの政治的な解決が示されるなどの動きがあれば、向こう数四半期に不動産へのエクスポージャーを高める機会になる可能性がある」と指摘。長期筋の間では下値拾いの買いを入れる機会となるとの見方も出ている。
*内容を追加しました。