[東京 18日 ロイター] - 英投資ファンドのザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド(TCI)が保有していたJT<2914.T>株の大半を売却していたことが、18日までに分かった。夏ごろには売却していたという。複数の関係筋が明らかにした。
14年12月末の有価証券報告書によると、TCIは1.42%の株式を保有し、第9位の株主だったが、現在は株主提案ができる水準にはないという。
株主提案は、総株主の議決権の1%以上、または300個以上の議決権を6カ月前から持つ株主が行うことができる。
TCIは、2011年からJT株を保有し、毎年、株主提案により増配や自社株買いなどを求めてきた。2014年には安倍晋三首相に書簡を送り、完全民営化を要請していた。
今年3月に行われた株主総会では、1株50円を計画していた2014年12月期の期末配当を150円に増額すること、1年以内に1500億円・4000万株の自社株買いを行うことを求めていたが、ともに否決された。
JTは、今年2月に自社株買いを発表したほか、11月には今期配当予想を1株108円から118円への引き上げを決めるなど、成長のための投資と併せて、株主還元も前向きに行っている。
市場関係者は「2011年当時と比べて、JTの株価は3倍近く値上がりしており、相当な利益が出ているはずだ」と述べ、投資の目的を達成したため、売却に動いたのではないかとの見方を示した。
JTは、TCIの動向について「個別の株主の情報は開示していない」としてコメントを避けた。
(清水律子)