これらの輪ゴムがどこから出てきているのか、僕は理解できない。誰が使って落としているんだろう? そして輪ゴムは定期的に「差し替え」られている。僕は同じ街の同じ道路をいつも歩くが、それでもいつだって輪ゴムがあるのだ。それらの輪ゴムは何年も気付かれずにずっと置きっぱなしになっているわけではない(僕が1週間前にでも拾っていなければ、きっと既に劣化していただろう)。そしてこれは僕の街だけにとどまらない。どこに行っても輪ゴムを目にするのだ。

僕が聞いたことのあるまことしやかな説は、郵便配達人が郵便の束を輪ゴムで留め、配達の最中に落としてしまったというもの。それならいつでも定期的に新しい輪ゴムが落ちていることの説明がつくが、落ちている輪ゴムの数の多さは説明がつかない。さらには、途中で横切る駐車場にだって多くの輪ゴムが見つかるのも説明がつかない。郵便配達人が通るところではないのだから。

そんなわけで、路上の輪ゴムはどこから出ているのか、という疑問には答えが出せないまま。そして、もう1つの疑問も未解決だ──ゴミ箱に捨てるわけにもいかない輪ゴムが日々大量供給されていくこの事態を、僕は一体どうすればいいんだろう?

【関連記事】
ニューズウィーク日本版 進化する世界の鉄道
2026年10月20日号(10月14日発売)は「進化する世界の鉄道」特集。

鉄道黄金期を迎えたヨーロッパを旅する――コリン・ジョイス(ジャーナリスト)/豪快かつ特異なアメリカ大陸鉄道史/膨張する中国鉄路の野望/「夢の超特急」リニアの現実/韓国、アフリカ、インド……世界を駆ける鉄道新事情

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます