米連邦最高裁が20日、トランプ大統領が発動した相互関税は違憲と判断したことは、同氏が関税を経済的な武器として活用する上での明確な打撃となった。ただ、アナリストらは世界経済に直ちに恩恵が及ぶことはほとん⁠どないとみている。

むしろ経済活動を圧迫するような混乱が再燃し、違憲と判断された一連の関税に代わる手段をトランプ氏が模索するのはほぼ確実との見方が出ている。

その間も不確実性は大きい。トランプ氏が新たにどのような関税の導入を図るのか、無効になった関税の徴収分を返還しなければならないのか、影響緩和のために米国と結んだ合意を再検討するのか、といった問題が浮上し⁠ている。

判決を受け、トランプ氏は150日間にわたり全世界に10%の追加関税を課すと表明した。徴収した関税を返還するかどうか、またその時期については明確でないとした。

欧州政策センタ⁠ー(EPC)のアナリスト、バルグ・フォルクマン氏は「世界貿易において新たな不確実性の高い時代が訪れるだろう。米国が今後どのような関税政策を取るのか、各国が見極めようとする状況が続く」と指摘した。その上で「結局のところ、現状とほぼ変わらないだろう」と述べた。

ING銀行のエコノミストも「足場は撤去されたが、建物は建設中だ。今回の判決がどう解釈されようと、関税は今後も継続される」との見方を示した。

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