試行錯誤の末に、研究チームはベルン応用科学大学の人たちの協力を得てテイスティング実験を行った。用意したのはカカオマスに混ぜる果肉ゼリーの量を調整した何種類かの製品と、砂糖を使った在来品それぞれ5グラムずつだ。
「この実験により、果肉ゼリーの配合をどのようにすれば砂糖を加えた製品と同じ甘さを感じてもらえるのかが、経験値として分かった」と、ミシュラは言う。また香りや口溶け感などについても、在来品のチョコレートに負けないという評価が得られたという。
つまり、品質面の課題はクリアできた。しかし砂糖を使った在来品を完全に代替できるかと問われれば、まだまだ課題は多いという。
商業生産に移行するには、カカオ農家からチョコレート会社に至るまでの全工程に修正を加えねばならない。
従来は捨てるか肥料にするしかなかった殻の部分を生かせるのはいいが、それを加工する新たな手間が発生するし、そこで生じる付加価値をどう分配するかの問題もある。甘さを究める道は甘くない。
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