風邪で病院を受診する目安

風邪で受診は必要ないといっても、問題は風邪のような症状だけれども風邪ではない重篤な疾患が紛れていることです。臨床医にとって風邪の診療とは、こうした紛れ込んだ他の疾患を見つけ出すことだといっても過言ではありません。

もちろんのことですが、患者さん自身は風邪かどうかわからないこともあるでしょうし、症状がつらいときや心配なときは、いつでも受診していただいて大丈夫です。

ただ、一定の目安はあったほうがいいでしょう。

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、呼吸困難、呼吸数増加、脱水、4日間以上続く発熱、改善の兆候が見られないまま10日間以上続く症状、発熱や咳などの症状の再燃や悪化、慢性疾患の悪化を挙げています(※7)。

いずれも普通の風邪ではないことを示唆しているのです。

最後に、風邪の予防や治療に効果があるとされる方法はたくさんありますが、これさえやれば大丈夫といった方法はありません。

抗菌薬のような潜在的な害の大きなものでなければ、個人の好みで選んでよいでしょう。そして風邪をひいたら、ゆっくり休むことが大切です。

自分のためのみならず、他の人に風邪ウイルスをうつさないようにすることにも役立ちます。

多少の風邪症状があっても無理をして働くのが美徳といった考え方は、新型コロナの流行後はもはや過去のものに過ぎなくなりました。

風邪でつらい時は、ぜひ休んでくださいね。

※7 CDC"Antibiotic Use―Common Cold"

※当記事は「PRESIDENT Online」からの転載記事です。元記事はこちら。
presidentonline.jpg
ニューズウィーク日本版 進化する世界の鉄道
2026年10月20日号(10月14日発売)は「進化する世界の鉄道」特集。

鉄道黄金期を迎えたヨーロッパを旅する――コリン・ジョイス(ジャーナリスト)/豪快かつ特異なアメリカ大陸鉄道史/膨張する中国鉄路の野望/「夢の超特急」リニアの現実/韓国、アフリカ、インド……世界を駆ける鉄道新事情

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます