国境問題は2月8日の総選挙でも争点に
こうした緊張は国の安定を脅かすだけでなく、地域の協力をさらに困難にする。国内の重要課題から政策立案者の目をそらす要因にもなる。
国境地帯の緊張で特に大きな打撃を受けるのはパキスタンだ。貿易が制限されたり国境を越えたインフラ建設計画が進まなかったりすれば、危機的状況にある経済がさらに大きな損失を被る。これまでテロ組織をかくまい、経済の回復力強化のための構造改革を拒んできたパキスタンの姿勢にも問題はある。
パキスタンでは2月8日に総選挙が行われる。主な争点は経済危機や政治対立だが、世論調査からは国境問題も有権者の高い関心を集めていることが分かる。
選挙で選ばれた次の政府は、経済の回復を優先するだろう。だが国境地帯の緊張は、諸外国や投資家を動揺させる。この問題に、見て見ぬふりはできないはずだ。
2026年6月30日号(6月23日発売)は「米イラン合意 トランプの密約」特集。
イランが有利に見える14項目の覚書にはアメリカとの「談合」が隠されている
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます