<共和党候補7人が政策をアピール。しかし再優先事項の減税には一切触れず>

9月27日、FOXビジネス・ネットワークは2024年の大統領選に向け、共和党候補者の2回目の討論会を生中継で伝えた。現実的な政策に関していい質問がいくつも出たが明確な回答はなく、一方で7人の候補は浮世離れした政策をアピールした。

しかも最も共和党らしい政策が問われることは、一度もなかった。

その政策とは、減税だ。どんなに威勢よく、連邦政府機関を解体し、移民を追放し、トランスジェンダーの権利を制限するとぶち上げても、共和党の最優先事項は減税だ。

【動画】やるだけ無駄!共和党候補者の2回目の討論会

背景には過去数十年の豊富な成功体験がある。次々に法案を通し政策を実現してきた共和党には、(連邦政府を破壊し人権を抑圧する以外に)目標があまり残っていない。

連邦最高裁判所以下、司法は今後数十年間共和党の天下だから、人工妊娠中絶の禁止や投票制限法の拡大、環境規制の撤廃は確実に進むだろう。

フィリバスター(議事妨害)が法案成立を妨げる現代においては、どんな大統領も目玉の法案を2つ用意する。

ドナルド・トランプは16年、減税と医療保険制度改革(オバマケア)の廃止を公約に掲げ、選挙に勝利した。大統領就任後は大型減税を実行に移す一方、オバマケア廃止には失敗。富裕層と企業を優遇する税制改革は不人気だったが、国民から医療保険を奪う政策はこれに輪をかけて評判が悪く、実現不可能だったのだ。

討論会でオバマケア廃止は実現するのかと尋ねられたマイク・ペンス候補が、回答を拒否したのも無理はない。

ジョージ・W・ブッシュ元大統領もトランプと大差なかった。テロとの戦いを理由に愛国者法など国民の権利を制限する法律を成立させたが、最大の成果は富裕層と企業を優遇する大型減税だった。

中絶問題についても沈黙

共和党政権が減税を行うのは自明だが、問題はそのやり方と規模だ。最有力候補のトランプは「法人税を15%まで引き下げることも考えられる」と、ワシントン・ポスト紙は報じた。トランプは前政権で、既に法人税を35%から21%まで引き下げている。

討論会で減税が全く話題に出なかったわけではない。

ニッキー・ヘイリーはインフレ対策として中流層の減税を挙げたが、その直後に州税・地方税の控除を撤廃すると誓った。こうした税の控除には、既にトランプが厳しい上限を設けている。ややこしい話だが、民主党が強く税金の高い州では州税・地方税の控除が事実上高額所得者への減税となっており、トランプはこれを標的としたのだ。

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「やるだけ無駄」な理由
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