<海軍力ではるかに劣るウクライナがミサイルと水上ドローンで黒海艦隊の拠点で要衝の軍港セバストポリを猛攻>

【動画】ロシア巡洋艦「モスクワ」の「最期」

ロシアが支配下に置くウクライナ南部クリミア半島の軍港セバストポリで9月13日未明、大規模な爆発が起き、港湾施設は激しい炎に包まれた。ウクライナの巡航ミサイルと水上ドローン(無人艇)が、この地域におけるロシア軍の中枢を直撃。ロシアが誇る黒海艦隊に、海軍力ではるかに劣るウクライナ軍がまたしても大打撃を与えた。

ロシア国防省は、巡航ミサイル10発と3隻の無人艇の攻撃を受けたが、ミサイル7発を撃墜し、無人艇は3隻とも破壊したと発表した。攻撃の模様をとらえた写真と動画から、セバストポリの乾ドックエリアは炎に包まれ、修理中だったロプーチャ級大型揚陸艦「ミンスク」とキロ級攻撃型潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌ」が深刻な損傷を受けたとみられる。

ウクライナのニュースサイトStrana.uaによると、ウクライナ空軍のミコラ・オレシチュク司令官は戦闘機の作戦参加を示唆し、「輝かしい戦績を上げた空軍パイロットに感謝する。攻撃は続く......」とのメッセージを発表した。

ウクライナの有力紙キーウ・ポストも、ウクライナ国防省情報総局(GUR)筋の匿名のコメントとして、「少なくとも大型揚陸艦1隻と潜水艦1隻を破壊したとの情報がある。もちろん非常に大きな戦果だ」と伝えた。

黒海の制海権を取り戻す

ロシア政府に任命されたセバストポリ知事のミハイル・ラズボザエフは、この攻撃で少なくとも24人が死亡したと発表した。

元ウクライナ海軍大佐で、現在は防衛兵站コンサルティング会社Sonataの戦略専門家であるアンドリー・リジェンコは本誌の取材に応じ、「実に見事な攻撃であり、開戦以来(ウクライナ軍がセバストポリに加えた)最大の攻撃だ」と語った。

「ウクライナ軍がこれほど強力な攻撃を行うことは、ロシアにとっては想定外だったはず。ロシア兵は大いに士気をそがれ、戦闘能力の低下もまぬがれ得ない」

攻撃に使われた兵器は明らかにされていないが、空軍司令官がパイロットの手柄をたたえたことから、英仏が共同開発した空中発射の長距離巡航ミサイル「ストームシャドウ」が使用されたと考えられる。ウクライナ軍はこの夏、英政府に供与されたこのミサイルで、クリミアに向かうロシア軍の補給ルートをたたき、反転攻勢の本格化に向けた地ならしをしてきた。

リジェンコもこのミサイルが使用されたと可能性が高いとみているが、ウクライナ国産の対艦巡航ミサイル「ネプチューン」の改造型が使用された可能性もあると指摘する。

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ロシア海軍が受けた大打撃
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