男たちの胸板は変わらず分厚いが、物語は薄っぺらい。契約上のラップダンスと契約外の愛の一夜を過ごしたマックスは、自分がグルーブを取り戻すにはこの男が必要だと、一瞬にして悟ってしまう。

華やかなストリップショーのためにヨーロッパ中から男性ダンサーが集められ(オーディションの映像の編集は見応えがある)、セックスのシミュレーション演技の特訓をする。

マイクはロ・ジェームスの15年のヒット曲「パーミッション」(今回の彼のテーマ曲でもある)に乗せて、女性観客を誘って舞台に上がらせる手本を披露する。

名前もないダンサーたち

マックスの10代の娘ザディ(ジェメリア・ジョージ)は全編でナレーションを担当しているが、聞いていて胸がざわざわとする。

マックスが理想的な親ではないとにおわせる脚本で、母親の性的覚醒の物語を構成するために、思春期の娘が20分置きに訳知りな声でしゃべるのだから。

もっとも、前半に漂う母娘の緊張感も、マックスとマイクのぎこちなさも、後半では何の説明もなく消える。マイクは囲われ者なのか。マックスは高慢な友人や自分を見下している元夫に、手に入れた自立を見せつけるために彼を利用しているのか。

『XXL』は、「俺たちのショーはストリッパーの大会で本当に勝てるのか?」という不安以外の心の葛藤を軽やかに飛び越えたおかげで、基本的に楽しめた。

しかし、『ラストダンス』の脚本は、決して起こらない困難を示唆し続ける。劇場の刷新を目指すマイクとマックスの前には、簡単に乗り越えられる障害が次々と立ちはだかる。

「ハッピーエンドは来ない」