
課題はいろいろあるが、日本語をちゃんと覚えて日本人とコミュニケーションを取る姿勢があれば、日本は世界一住みやすい国だと思う。安全だし、医療が優れている。衣食住に困ることも少ない。視覚障害者にとっても――。
日本社会には閉鎖的なイメージもあるが、初めて日本に来たとき、片言の日本語を話すと福井の人はとても喜んでくれた。こちらが歩み寄る姿勢を見せれば、日本人は仲良くしてくれる。
これから日本が一歩先に進むとしたら、ハードよりはソフト。障害のある人とない人でオープンに話し合える環境を整えることだろう。私が参天製薬で目指しているのも、目が見える人と見えない人が共生できる社会の実現だ。
――構成・酒井理恵(ライター)
私が「目の見えないスーダン人」として日本にやって来たのは19歳の時。生まれつき弱視だった私は12歳で視力を失ったが、スーダンでは普通学校に通っていた。国内に盲学校が1校しかなかったから。そのため点字を読む訓練を受けたことはなく、勉強は友人に教科書を読み上げてもらい、耳で覚えていた。
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