入り口が離れていると、男の犯罪者が女性を尾行して、女性用トイレに近づくだけで目立ち、前を行く女性も周囲の人も、おかしいと気づく。この違いを明示したものが、図3である。日本のトイレのデザインでは、尾行から個室への連れ込みが容易に可能だ。

トイレの連れ込まれ危険度の比較
図3 トイレの連れ込まれ危険度の比較(上は日本の現在形、下は海外事例を踏まえた理想的デザイン) 筆者作成
図3で示した、トイレでの性犯罪のパターン(手口)とプロセス(動線)を確認できる動画を作成したので、これも参考にしていただきたい。

ほかにも、海外には、視覚的に男女の区分が明確で犯罪者が紛れ込みにくいトイレや、ドアをかすかに人影が見える程度の半透明にしたトイレなど、さまざまな工夫が施された「安全なトイレ」がある。それらについては、拙著『写真でわかる世界の防犯 ――遺跡・デザイン・まちづくり』(小学館)を参照していただきたい。

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