<アマゾンで虫に刺された女性。ほどなくして、右まぶたの内側にうごめく何かに気づいた>

インド・ニューデリーの病院で、女性の目から生きたハエが摘出された。手術は麻酔なしで行われ、右まぶたの組織の内部から体長約2センチの生体が取り出された。

また、同じサイズのハエが女性の首の後ろと右上腕にも確認され、摘出は計3匹となった。手術は無事完了し、女性はすでに退院している。女性は以前アマゾンの熱帯雨林を訪れており、その際、人に寄生するハエ「ヒトヒフバエ」の卵が体内に侵入したとみられる。

女性はインドAPNニュースに対し、経緯をこう語る。「アマゾンのジャングルから戻ると、右まぶたに虫刺されができていました。徐々に大きくなり、出血もはじまりました。毒グモに噛まれたのだと思っていましたが、刺された場所の中心には小さな穴が開いていて、その穴から何かが這い出てこようとしているのが見えました。」

ヒトヒフバエはヒツジバエの一種で、幼虫がヒトに寄生する性質をもつ。通常は宿主の組織を食べながら、サナギになるまでの数ヶ月を皮膚の下で過ごす。

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2005年の症例。右内眼角に幼虫が白い斑点として見えた (nature)
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2005年の症例。幼虫が現れた(nature)

顔全体が侵食されるおそれもあった

救急医らは女性が訴えた症状と旅行歴から、ウジの寄生によって引き起こされる感染症である「蝿蛆症(ようそしょう)」と診断し、手術に踏み切った。

対応した医師のひとりであり救急科を率いるモハマッド・ナッディーム医師は、「非常にまれな皮膚蝿蛆症の症例でした。このようなケースでは、緊急かつ詳細な診断を下す必要があります」と述べている。摘出が遅れた場合、皮下組織の破壊が進み、眼球を収めている眼窩(がんか)や鼻、ひいては顔全体など広範囲が侵食されるおそれがあったという。

現地ニュースチャンネルの『インディアTV』は、「ヒトヒフバエを除去しない場合、組織が破壊され、まれに髄膜炎あるいは死につながる可能性もある」と報じ、生命に関わる感染症を引き起こす可能性があると強調している。

インドPTI通信によると患者は32歳のアメリカ人女性で、2ヶ月前にアマゾンのジャングルを訪れていた。その後1ヶ月から1ヶ月半ほど、まぶたの内側で何かが動く様子を感じていたという。

帰国後に複数の医師の診断を受けたものの、原因の特定や異物の除去には至らなかった。アメリカでの対応が難しいと考えた女性はインドへ飛び、ニューデリーの救急病院を受診する。女性の詳細は報じられていないものの、現地報道を総合するとインド系アメリカ人であり、母国の医療を頼った可能性がある。

その他の動画など:皮膚を食い破って侵入