1990年2月にベーカー米国務長官はソ連のゴルバチョフ大統領に、NATOは「東に1インチも拡大しない」と約束した。同年9月の東西ドイツ統一の枠組みを定める「2プラス4会議」で、ソ連はドイツのNATO加盟のみ承諾した。

しかし結果として、冷戦末期にロシア西端のレニングラード(現サンクトペテルブルク)はNATOの東端から約1900キロ離れていたが、現在は160キロほどに迫っている。

この膠着状態が解消したら、アメリカはNATOの拡大計画を再考するべきだ。

冷戦政策の父として知られるジョージ・F・ケナンが1997年に予想したとおり、NATOの東方拡大はロシアの「民族主義的、反西洋的、軍国主義的傾向」をあおり、「ロシアの外交政策を明らかに(西側が)好まない方向に」向かわせている。オバマ大統領(当時)のように、ロシアを「地域の一つの勢力」と見なすのは、危険なほど逆効果だ。

ロシアは侮れない力を持っており、彼らの正当な懸念は尊重されなければならない。

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