とはいえ、アメリカの意思決定者は今も、中国との経済競争や国家安全保障の問題に固執している。ちなみにバイデン政権はトランプ時代の関税を撤廃していない。

一般に、アメリカと中国は 経済的に連動しすぎており、 世紀型の冷戦で全面対決することはできないとされている。そうだとしても、大規模なデカップリング(経済の切り離し)は可能だ。

中国などへの過度なオフシ ョアリング(事業の国外移 転)に伴うノウハウ流出の懸念もある。もっとも、アメリカの政治的な計算は、細かな 経済的コストと利益までは考慮に入れていないだろう。

経済的影響は流動的だ。例えば、アメリカが新たな競争上の脅威と見なすものに何らかの産業政策で対応すれば、 短期的にも長期的にも経済成長を促すことになるかもしれない。

私たちが今、選択する政策 は、これから何十年も影響を 及ぼす。パンデミックというジェットコースターは終点に 到着するかもしれないが、新しい1年はパンデミック後のより良い未来につながる戦略を定めるために、同じくらい賢明に、迅速に、行動しなければならない。

(筆者はノーベル賞経済学者。 国際法人税改革独立委員会 〔ICRICT〕委員)

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