Holger Hansen Alexander Hübner
[ベルリン/ミュンヘン 5日 ロイター] - ドイツ政府が、ドイツとフランスを代表する戦車・陸上防衛装備品メーカー、KNDSの創業家との間で同社株式50%を取得することに合意したことが、政府文書で明らかになった。政府として重要な防衛技術への影響力を強化する狙いだ。KNDSはドイツ主力戦車レオパルト2の製造元として知られる。
取得価格は公表されていない。ただロイターが議会向けに作成された文書を確認したところでは「現在の評価環境において算定されたKNDSの株式価値」に基づいて決定される。
このためドイツ政府が支払う金額は、6月時点で検討されていた40%出資計画の想定額を下回る可能性が高い。当時はKNDSへの出資に最大72億ユーロ(81億ドル)が確保されていた。
KNDSと創業家はコメントを控えた。
ドイツ政府はKNDSでフランスと対等な立場を確保し、重要事項の決定で反対多数により不利な立場に置かれることを避けたい考え。政府文書によると、まず創業家保有分を取得した後、将来的にフランスと歩調を合わせて持ち分を段階的に引き下げ、双方が40%ずつ保有する体制を目指す。また市場環境次第で、新規株式公開(IPO)を通じて実現する可能性がある。
KNDSが年内に予定されていたIPO計画は撤回された。この計画で、現在創業家とフランス政府がそれぞれ50%を保有する株式のうち双方が10%ずつ売却する予定だった。
上場計画は、防衛関連企業の企業価値評価が低下したことに加え、創業家が売却に慎重姿勢を示したため、延期を経て見送られた。