Mathieu Rosemain Elizabeth Howcroft Mateusz Rabiega
[パリ 5日 ロイター] - フランスの銀行クレディ・ミュチュエル・アルケアは5日、前日に発表したサイバー攻撃で約1億ユーロ(約1億1260万ドル)が盗まれ、資金回収に取り組んでいると明らかにした。
クレディ・ミュチュエル・アルケアは4日、ハッカーが同行名義の口座を使って「不正取引」を行ったと発表。盗まれた資金は暗号資産ではなかったが、盗難後に暗号資産に換えられた可能性があるという。同行は予防措置として一部の取引を停止し、送金に遅れが出たケースもあった。ただ、顧客資産に影響はなかったとしている。
また、同行の広報担当者は、オンライン銀行子会社フォルチュネオが侵入口になったとの報道を否定した。
パリ検察は、サイバー犯罪部門が4日にクレディ・ミュチュエル・アルケアからの被害届を受け、直ちに捜査を開始したと明らかにした。捜査は警察が主導しているという。
サイバーセキュリティー会社レッドセックラボのラファイ・バローチ最高経営責任者(CEO)は、クレディ・ミュチュエルへの攻撃は欧州では前例がないとし、「アプリケーション層を狙う高度な攻撃や、人の心理や行動を巧みに利用する高度なソーシャルエンジニアリング攻撃が、銀行を標的に数多く行われている」と語った。
先週には暗号資産(仮想通貨)交換所バイナンスから63億ドル相当の暗号資産が盗まれたほか、欧州ではインターネットに接続された冷蔵庫を狙うサイバー攻撃が相次いでいる。