ビタミンDに関連する薬剤が、皮膚の老化に伴う変化を改善する可能性があることが、新たな研究で明らかになった。しわやたるみを抑える新たな治療法の開発につながるかもしれない。
皮膚のすぐ下には「皮下脂肪組織(SAT)」と呼ばれる脂肪の層があり、保温や衝撃の吸収、代謝を調節するホルモンの分泌などの役割を担っている。しかし、加齢とともに皮下脂肪は減少し、顔や手足のしわやたるみ、傷の治りの遅れなどを引き起こす。
これまで、加齢によって皮下脂肪が減少する仕組みは十分に解明されていなかった。そこで、チュアンマオ・チャン教授率いる研究チームが調べたところ、ビタミンD受容体(VDR)の働きが関与していることが判明した。
研究チームは、老化が急速に進む希少疾患「ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群」のマウスに、ビタミンD受容体を活性化する薬剤「カルシポトリオール」を投与した。
その結果、自然な老化でも早老症でも、皮下脂肪の減少は脂肪細胞が小さくなるためではなく、細胞の数そのものが減るために起こることがわかった。また、ビタミンD受容体の機能が落ちることが、脂肪細胞の正常な形成を妨げていることも明らかになった。
さらに、カルシポトリオールの投与によって皮下脂肪の減少が改善したほか、早老症マウスの寿命も延びたという。
今回の発見は、皮下脂肪を維持することで、加齢に伴う皮膚の変化を抑えられる可能性を示している。
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