Isabel Infantes
[セントジョンズ(アンティグア・バーブーダ) 3日 ロイター] - チャールズ英国王は3日、英連邦首脳に対し、奴隷制の恐ろしさへの理解が深まるにつれ過去の過ちに向き合う決意が強まったと述べた。一方で、未来に目を向け「過去の悪行に未来を決めさせない」よう取り組む必要があると呼びかけた。
国王は、アンティグア・バーブーダで開かれた英連邦首脳会議の開幕演説で「われわれは先人たちの行いを変えることはできないが、過去から学ぶことはできる」と述べた。英連邦は56カ国で構成され、大半が旧英植民地。
国王も英国も奴隷制について謝罪しておらず、賠償も協議していないが、国王とバーナム首相は、気候変動や教育、保健分野への支援を通じて現代のニーズに対応するため英連邦を活用する方針を示している。
バーナム氏はこれに沿い、小規模加盟国の債務見直しを協議する意向を表明。今後3年間でカリブ海地域の重要インフラに4000万ポンド(5400万ドル)を投資すると発表した。さらに歴代首相より踏み込み、英国が奴隷制について謝罪することに前向きな姿勢を示した。
ここ数十年、ポルトガル、英国、フランスなどに大西洋奴隷貿易の賠償検討を求める声が高まっている。15─19世紀に約1250万人のアフリカ人が拉致され、奴隷として売られた。「大西洋奴隷貿易データベース」によると、英国は推計320万人を移送し、最大級の奴隷貿易国となった。
23の加盟国と準加盟国・地域で構成するカリブ共同体(CARICOM)は、英連邦首脳会議で賠償問題を議題にするよう求めていた。