[上海 3日 ロイター] - 中国株式市場は下落し、約1年ぶりの安値圏にとどまっている。当局が市場安定化に向けて打ち出した新対策は目立った効果を上げられなかった。市場では市場への資金流入を促す従来型の手法では今回は不十分だとの声が聞かれた。
CSI300指数は0.2%安で終了。年初来では13%下落している。
当局は2日、証券会社やファンド、企業による株式購入の資金調達を支援する措置を打ち出した。
また英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は3日、事情に詳しい関係者の話として、当局が相場を下支えするため、銀行に新規上場や大規模な株式売り出しを見合わせるよう指示したと報じた。
福建天朗資産管理のファンドマネジャーは、株式購入資金を供給する中央銀行のスワップオペや自社株買い奨励などの措置は2024年の取り組みの繰り返しで、買い場ではなく売り場を提供したと指摘。「今回の措置は期待を下回った。値下がりしたハイテク株を保有する多くの投資家は、少しでも反発すれば売り逃げようとしている」と述べた。
上海総合指数は3日に0.8%下落し、CSI300指数と同様に約1年ぶりの安値圏にある。ハイテク株で構成する科創板半導体指数は一時7%下落し、2025年12月以来の安値を付けた。CSI人工知能指数は4%超下落した。
紫杰私募基金のファンドマネジャーは、政府の資金提供ではなく市場に資金を出すよう促していることが問題の一つだとの見方を示した。発表された制度では、市場参加者はスワップ取引や再貸し出しを通じて中央銀行から流動性を確保し、株式を購入する。
「大株主は自らリスクを負わなければならない。借り入れ資金で下落する株を買う誘因はないだろう」とし、「現在の問題は市場への信頼が欠けていることだ。価格を支えるには現金による継続的な買いが必要」と語った。
中国は2024年9月にも同様の対策を打ち出し、これをきっかけに株式市場は2年にわたる上昇相場に入った。ただ、当時は利下げと預金準備率の引き下げによる景気刺激策も伴っていた。アナリストによると、今回は既存制度の微調整にとどまっている。
ただ追加措置が控えている可能性はある。中国人民銀行(中央銀行)は2日、外貨預金準備率を引き上げた。ドル買いを促すとみられる措置で、人民元は1日として5カ月ぶりの大幅安となった。人民元は25年初めから約10%上昇している。
シティの中国担当チーフエコノミストは「実質、名目ともに成長率が下押し圧力にさらされる中、24年9月24日の措置に匹敵する規模の政策支援が打ち出されるのも、そう遠くないかもしれない」と述べた。
UBSのエコノミストも、支援が拡充される可能性があるとの見方を示し、最新の措置は主要な3規制当局による協調行動が新たな段階に入ったことを示し、市場安定化への決意の表れだとした。
ただ、24年の対策が全面的に再現される可能性には慎重。経済成長率は依然として政策当局が許容できる範囲で、最近の株安は経済の基礎的条件(ファンダメンタルズ)の新たな悪化を反映したものではないと指摘した。
香港株式市場は上昇して引けた。