Dawn Kopecki
[ニューヨーク 28日 ロイター] - 米連邦選挙委員会(FEC)は28日夜、サイバー攻撃への対応のために41時間近く停止していた選挙資金の収支を申告するシステムを再開した。中間選挙を控え、政治資金の流入や支出が急増する中、システム停止によって、大口資金提供者による選挙関連支出の情報が一時的に把握できなくなっていた。
FECは米東部時間26日午後10時過ぎ、電子的な選挙資金の届け出を処理するシステム全体で「大規模な」障害が発生し、原因を調査していると発表した。
ロイターが確認した電子メールによると、FECの担当者は26日遅くに、選挙資金関連の届け出業務を支援する企業に「悪意ある攻撃者」が同委員会のシステムへの侵入を試みたため、関連サービスを停止したと説明した。ロイターは今回のサイバー攻撃の動機を確認できなかった。
しかしFECはこれまでに利用者に対し、システム停止の影響を受けたサービスの大半が復旧したと通知している。
FECは28日、ロイターからのコメント要請に応じず、システム停止の原因についても詳細を公表しなかった。国土安全保障省サイバー・インフラ安全局(CISA)と連邦捜査局(FBI)は、問い合わせ先としてFECを案内した。
FECは選挙運営そのものを担う機関ではないため、今回のシステム停止が有権者の投票に影響することはないとみられる。
それでもシステム停止が3日目の夜に入ったことで、選挙資金監視団体から懸念の声が上がっていた。スーパーPAC(特別政治活動委員会)などの政治団体は、選挙直前の支出を開示するための24時間・48時間報告書を提出できなくなり、直近の政治資金支出の実態が把握できなくなった。
選挙資金監視団体のモリー・ホワイト氏は「選挙が近づくにつれて急増している、投票直前の支出を把握できなかった。選挙直前のこの時期にシステムの停止が起きたことは極めて深刻だ」と指摘した。
調査サイト「オープンシークレッツ」のブレンダン・グラビン調査部長によると、障害発生前の1週間にはスーパーPACやダークマネー(闇の資金)団体による支出が1日平均5000万ドル超に達していた。