Giuseppe Fonte Angelo Amante

[ローマ 28日 ロイター] - イタリア政府は28日、2027年予算案を閣議決定した。財源の一部を確保するため、銀行、保険会社、エネルギー企業、賭博業界への課税を強化する。閣僚らが明らかにした。27年に予定される選挙前にメローニ政権が編成する最後の予算案となる。

欧州連合(EU)第3位の経済規模を持つイタリアは、この拡張的な予算案で、財政赤字の対国内総生産(GDP)比率を26年見込みの2.9%から27年には3.4%に引き上げる。EUが定める上限の3%を大幅に上回る水準となる。

メローニ氏は記者会見で、予算案には総額260億ユーロ(289億1000万ドル)の減税と歳出拡大を盛り込んだと説明した。中所得者層と自営業者の税負担を軽減するとともに、公的医療への予算配分を増やす。

これらの措置の財源として、金融機関に50億ユーロ超、エネルギー企業と賭博業界にはそれぞれ7億ユーロの負担を求める。

メローニ氏は記者団に対し、金融取引税も引き上げると述べ、「金融業界と事前に合意する機会はなかったが、それでも感謝を伝えたい」と語った。

予算案では、法人所得税(IRES)の税率を銀行については27.5%から30.5%に、保険会社については24%から27%に引き上げる。

メローニ氏は、増税対象の金融機関が法的措置を取るとは予想していないと述べた。レオ経済副大臣は、銀行の自己資本比率に影響が及ばないよう増税を設計したと説明した。

州生産活動税(IRAP)についても、税優遇措置を縮小して追加財源を確保する。ただ、どの企業が対象となるかは明らかになっていない。

税と社会保険料の合計がGDPに占める割合を示す国民負担率は、政治的に敏感な問題となっている。メローニ氏が2022年末に就任して以降、約1.5ポイント上昇し、43%となった。

政府は、財政拡張策の財源の約半分を、EUの加盟国別の財政規律の適用除外条項(NEC)を活用して賄う。同条項は、防衛支出や経済の環境対応を進める投資を増やすため、財政赤字の拡大を認めるものだ。

ジョルジェッティ経済相は、この財政上の余地を活用し、学校や大学、病院、スポーツ施設で空調設備を設置・更新すると説明した。

予算案では、所得税率33%の適用範囲を年間所得5万5000ユーロまで拡大する。現在は2万8000─5万ユーロの年間所得に33%が適用され、5万ユーロを超える所得には43%が課されている。

メローニ氏によると、納税者の減税額は最大で年間約500ユーロとなる。

メローニ氏率いる右派政権の強固な支持基盤である自営業者については、15%の税率が適用される年間所得の上限を、現行の8万5000ユーロから10万ユーロに引き上げる。

予算案では、小型・中型車の70%超を対象とする自動車税の軽減措置も恒久化する。現在の適用期限は27年末となっている。

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