Tom Hals
[ウィルミントン(米デラウェア州) 28日 ロイター] - 米人権団体は28日、米国籍を持たない投票者を摘発するため数百人の捜査官を投入しているトランプ政権の取り組みについて、差し止めを求める訴訟を起こした。帰化した米国民を違法に威圧し、投票権を奪われる危険にさらしていると主張している。
全米市民自由連合(ACLU)と関連団体は国土安全保障省(DHS)などを相手取ってカリフォルニア州の連邦地裁に訴訟を起こした。その中で、政権が不備のある有権者資格データに基づき、州の選挙当局に特定の有権者への投票用紙交付を拒否するよう求めているとも主張。来週の中間選挙への信頼を損なう恐れがあるとしている。
ロイターは28日、政権が非市民による投票の摘発を目的とした取り組みの一環として、少なくとも12州で数万人の有権者に関する記録を求める召喚状を100件超発出したと報じた。
ACLU「投票権プロジェクト」のテレサ・リー弁護士は声明で「政権が政治的なパフォーマンスを繰り返し、われわれの選挙への不信をあおり、気に入らない結果に異議を唱えるための布石を打つことは許されない」と述べた。
DHSは8月、「不法投票者イニシアチブ」を開始。投票に法律上必要な米国籍を持たないまま投票した疑いのある人物を調査するためのリストを作成するよう米市民権・移民局(USCIS)に指示した。
それ以降、司法省は非市民による投票を巡り、100件を超える訴追に踏み切った。
ACLUは、このイニシアチブにより、帰化手続きを完了した数千人の米国民が不適切な調査や戸別訪問による尋問の対象となり、投票権を奪われる危険にさらされていると主張。この取り組みが公民権法やプライバシー、行政手続きに関する法律に違反するとし、イニシアチブの無効化に加え、その一環として作成・保管された記録の廃棄を求めた。