Amina Ismail Inti Landauro

[ブリュッセル 27日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州委員会は27日、欧州国境・沿岸警備隊(フロンテックス)の権限を大幅に強化する改革案を発表した。改革案が実施されれば、EU域外での活動や対応チームの緊急派遣、非加盟国同士での強制送還も可能となる。

今年7月下旬に7万2000人超の移民が北アフリカにあるスペイン領セウタに押し寄せたことが背景にある。改革案はセウタのようなEU国境への大規模な移民流入があった場合、フロンテックスがより迅速に対応できるようにする。

人権擁護団体は十分な説明責任が果たされていないと懸念しているものの、欧州各国政府は移民政策の厳格化にかじを切っている。

マグヌス・ブルナー欧州委員(内務・移民担当)は、改革案は「フロンテックスをEUの送還対策の中核機関と位置付ける」と説明し、実施されれば「24時間以内に展開できる迅速対応が可能な部隊を擁し、事態が危機に発展する前にリスクを早期に察知することにより、一層迅速に行動できるようになる」と述べた。

欧州委の声明によると、2041年までに1万7000人の職員からなる新たな「欧州国境・送還予備隊」を創設し、フロンテックスの常備部隊を3万人へ順次拡大することを想定。この予備隊は加盟国の要請に応じて必要時に配備される。

フロンテックス内にはEU送還調整センターが設置され、自発的帰国に関するカウンセリング、送還の手配、社会復帰支援に至るまでの送還プロセス全体に権限を持つようになる。

フロンテックスは関係国との合意、および国際的な法令基準に従うことを条件に、EUの非加盟国から別の非加盟国への送還の手配および実施を支援する権限も付与される。

また、オンライン監視センターを新設し、交流サイト(SNS)上の国境関連の動向を追跡し、国境の安全保障上のリスクに関連したコンテンツに対する措置を支援する。

欧州委はEUが28―34年の予算でフロンテックスに対して118億ユーロを割り当てることを提案した。これは現行の21―27年の予算でフロンテックスに配分した60億ユーロ弱の約2倍に相当する。

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