Mehnaz Yasmin Deborah Mary Sophia

[21日 ロイター] - 米アマゾン・ドット・コムのクラウドサービス部門AWSの幹部は21日、ロイターのインタビューで、欧州の有望なスタートアップ企業が域外に大量流出するリスクが高まっていると警告した。規制上の障壁や資金不足、人材のスキル不足を背景に、これらの企業は域外への移転を検討しているという。

欧州は人工知能(AI)分野で米国や中国との差を縮めるのに苦戦。厳格な規制に加え、エネルギー制約やデータプライバシーへの懸念が足かせとなっており、最先端のAIモデルを独自に生み出した例は少ない。現在はオープンAIやアンソロピックなど海外企業への依存が続いている。

こうした中でAWSの欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域担当マネジングディレクター、タヌジャ・ランデリー氏は「欧州企業は1ユーロを投じるごとに最大0.40ユーロを規制対応に費やしており、その分を技術投資に回せていないと話している」と述べた。

またAWSが実施した調査を引用して「欧州のスタートアップのおよそ10社に4社が、事業拡大のため域外への移転を検討している。急成長企業に限れば、その割合は半数を超える。スタートアップ企業は十分な資金や支援を得られないことから、拠点の見直しを進めていると訴えている」と語った。

ランデリー氏によると、欧州企業の半数超がAIを活用している一方、明確なAI戦略を持ち、AIガバナンス体制を整備し、業務変革に向けた投資を進めている企業は5社に1社にとどまる。特に推論分野への投資を進める必要があるという。

欧州では世界で最も厳しいAI規制の1つとされる欧州連合(EU)のAI法や、深刻な電力・送電網制約が発展の妨げとなっている。

ランデリー氏は「欧州はより迅速に行動する必要がある。安全性と進歩は二者択一ではなく、両立できるものだ」と強調した。

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