Sam Tabahriti

[ロンドン 19日 ロイター] - 英政府に科学技術政策について助言する独立諮問機関、科学技術評議会(CST)は19日、国内の人工知能(AI)能力の構築に向けて早急に対応しなければ、AI技術の発展を主導する側ではなく、「高額な料金を支払うAI顧客」にとどまる恐れがあるとの見解を示した。

各国政府は現在、AI能力の構築を競っている。背景には、自前の専門知識や計算インフラ、AIモデルを持たない国々が、この技術を支配する主に米国拠点の少数企業への依存をますます強める可能性があるとの懸念がある。

CSTは、今下される決定が、英国が強じん性と戦略的自律性を維持しつつ、AIの経済的利益や公共的利益を獲得できるかどうかを左右すると指摘した。

CSTはカニシュカ・ナラヤンAI担当相宛ての書簡で「AI主権を実現するには、実質的な公共的利益、経済的利益、安全保障上の利益をもたらす信頼できるシステムを構築することが必要だ」と強調。「計画的かつ緊急の行動」が取られなければ、英国は後れを取り、技術やその利用方法を形作ることのできる国ではなく、「高額な料金を支払うAI顧客」になる危険性があると警告した。

その上で、AI主権に関する政策を統括する政府内の責任者を一本化することや、人材育成、データと計算インフラへの投資を進めるとともに、国家安全保障、保健医療、教育などの分野でAIシステムの実証・検証を行うことを提言した。

CSTはまた、英国は世界最先端のAIシステムへのアクセスを維持しつつ、独自の能力も育成すべきだと指摘した。その一環として、研究者やスタートアップ企業、公的機関が利用可能な、公的管理下で運営される英国独自のAIモデル開発の可能性を探るべきだと主張した。

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