[ソウル 19日 ロイター] - 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記の妹である金与正党総務部長は19日、同国が韓国との境界線付近への戦術兵器の追加配備や拡声器による放送の再開を検討していると述べた。

国営メディアの朝鮮中央通信(KCNA)を通じた声明で、「現在、境界線の南側状況は非常に不安定だ」とし、「韓国軍の好戦分子たちは、自動小銃や大口径機関銃で警告射撃を行うなど、わが国の軍人の安全を深刻に脅かしている」と語った。

2024年4月に北朝鮮が南北軍事境界線(DMZ)付近の要塞化を開始して以来、韓国との緊張が高まっている。

韓国軍は10月5日、北朝鮮が今年、地雷やフェンスの設置のために最大7000人の作業員を動員し、境界線を越える事件が約50件発生したと発表した。

韓国側は、先月に北朝鮮の地雷が原因でDMZ付近で爆発が発生し、韓国軍兵士2人が重傷を負ったと述べ、北朝鮮に要塞化作業の中止を求めた。

ソウルにある慶南大学極東研究所のイム・ウルチョル教授は「韓国軍は北朝鮮の要塞化工事に対し、警戒態勢を強化し、警告射撃や拡声器による放送を行っている」と指摘。「北朝鮮は、韓国によるこうした警告活動がDMZ付近の緊張を高めたり、軍事衝突を引き起こしたりするのではないかと懸念しているようだ」と語った。

与正氏は、8月1日から10月17日までの間に、韓国側が2870回の拡声器による警告を行い、201発の警告射撃を行ったと述べた。

韓国側は、北朝鮮の要塞化工事に対抗するためのDMZ付近での活動に関するデータを公表していない。

与正氏は「現在の状況に対処するため、わが軍の指導部は、不測の事態に備える先制的・抑止的措置として、境界線沿いにさらなる戦術的打撃手段を配備することや、韓国に対する拡声器放送を再開すること、その他必要かつ適切な措置について検討している」と述べた。

韓国国防省からは、直ちにコメントを得ることはできなかった。

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