Pritam Biswas Tatiana Bautzer
[14日 ロイター] - 米金融大手モルガン・スタンレーが14日発表した第3・四半期(7─9月期)決算は利益が市場予想を上回った。金利決定や米国とイランの戦闘で市場のボラティリティーが高まり、株式トレーディング業務が押し上げられたほか、アドバイザリー業務やM&A(企業の合併・買収)関連手数料が投資銀行部門の収益を押し上げた。
第3・四半期の株主に帰属する純利益は49億1000万ドル、1株当たり利益は3.03ドル。前年同期の46億1000万ドル、同2.80ドルからそれぞれ増加した。LSEGがまとめたアナリスト予想は1株当たり2.91ドルだった。
純収入は203億4000万ドルと、前年同期の182億2000万ドルから増加し、市場予想の199億5000万ドルも上回った。
株式トレーディング収入は58億ドルと、前年同期比で41%近く増加した。AJベルの市場責任者、ダニエル・コーツワース氏は「同社の株式トレーディング業務が、第3・四半期の銀行全体の業績を大きくけん引した」と述べた。
一方、債券トレーディング収入は7.3%減の20億1000万ドル。この減速傾向は、債券・通貨・商品(FICC)部門の収入が前年比1%減少したゴールドマン・サックスの状況とも一致している。
モルガン・スタンレーのシャロン・イェシャヤ最高財務責任者(CFO)は、債券トレーディングは金利のボラティリティーの影響を受けたと説明。第3・四半期中の急激な、場合によっては予想外の金利上昇が、債券ポートフォリオを保有する投資家に影響を及ぼしたとし、「それがクレジットスプレッドの拡大を招き、在庫を保有せざるを得ない事業者にとって厳しい状況となった」と述べた。
投資銀行業務の収入は前年比2%増の21億6000万ドルとなった。
投資運用部門の純収入は14億6000万ドルと、前年同期の16億5000万ドルから減少した。
ウェルスマネジメント部門への純新規資産は2320億ドルと過去最高を更新した。IPO(新規株式公開)関連の資金流入によるものがその半分強を占めた。イェシャヤ氏は具体的にどのIPOが資金流入をもたらしたかについては明らかにしなかったが、第2・四半期に起きたものだと述べた。モルガン・スタンレーとゴールドマン・サックスは6月、イーロン・マスク氏率いる米スペースXのIPOを主導した。
ウェルスマネジメント部門の純収入は、前年比10.1%増の90億7000万ドルとなった。同行は第2・四半期、同部門で長年の目標であった運用資産10兆ドルの大台を達成していた。