世界一周飛行に挑戦中だった女性飛行家アメリア・イアハートが消息を絶ってから約90年。アメリカ・パデュー大学の支援を受けた17人の調査隊が、イアハートの搭乗機の一部とみられる水中の物体を調べるため、太平洋の孤島に到着した。
調査隊が訪れたのは、南太平洋の島国キリバスにある無人の環礁、ニクマロロ島だ。島のラグーン(礁湖)の衛星画像に写った細長い物体を調査する。「タライア・オブジェクト」と呼ばれるこの物体は、イアハートが搭乗していたロッキード・エレクトラ10E型機の胴体と尾翼の残骸である可能性がある。
パデュー大学と考古学遺産研究所(ALI)の研究者らは、南太平洋を5日間かけて830海里(約1537キロ)航行し、現地時間10月12日に到着した。ソナー(音波探知機)や磁力計などの考古学的な調査手法を使い、ラグーンの底に堆積した土砂の下に何があるのかを突き止める計画だ。
10月13日には、生い茂った植物を取り除いてラグーンへ続く通路を確保し、調査の拠点を設置するとともに、現場の状況を確認した。また、隊員らはタライア半島で遺物を探し、海洋考古学者らは14日から始まる現地調査に備えてラグーンの底の状態を調べた。
「この事件の解明には長い時間がかかっている」と、ALIのリチャード・ペティグルー事務局長は以前、本誌に語った。「だが、新たな証拠が見つかった。ニクマロロ島のラグーンに物体が確認できる。これまでに確認した状況から、アメリア・イアハートの搭乗機の残骸である可能性は十分にあり、高いとさえ考えられる」
この物体がイアハートの搭乗機の一部だと確認されれば、1937年7月の最後の飛行で何が起きたのかを解明する重要な手掛かりとなる可能性がある。
◾️イアハートの最後の飛行ルート
*青が墜落したとみられる場所、黄色は目指していた目的地
