<支持率が歴史的低水準に落ち込んだトランプ大統領。共和党候補の「トランプ離れ」が進むなか、中間選挙での大敗は党の存続を揺るがす転機となる可能性がある>

米民主党が上院の多数派を奪還する確率は、昨年初めの18%から66%に上昇した。同党の支持率は不支持率を15ポイント以上下回っているにもかかわらず、だ。これほど評判の悪い民主党が驚異的な躍進を遂げたのは、トランプ大統領の不人気ゆえと言っていい。

最新の世論調査でトランプの支持率は30%と、歴史的な低水準に落ち込んだ。

11月の中間選挙に向けた戦いが最終盤に突入した今、多くの共和党候補が可能な限りトランプと距離を置こうとしている。ロイター通信の最近の調査によれば、激戦区の共和党候補62人の3分の2に当たる41人が、あえてトランプと距離を取ろうとしている。

ガソリン価格の高騰に歯止めがかからない現状を考えれば、この動きは今後さらに広がる可能性が高い。

トランプが2年前の大統領選で圧勝した共和党の牙城で現在の居住地でもあるフロリダ州では、ある候補がトランプに言及した文言や写真を全削除していたことが発覚。出身地ニューヨークでは、共和党現職のマイク・ローラー下院議員が大統領との政策上の意見の相違を強調している。

上院の多数派を決める可能性が高いミシガン州では、共和党候補のマイク・ロジャースがトランプの貿易戦争を批判する広告を公開した。

トランプの支持率が30%を大きく下回ることはなさそうだ。大統領に忠誠を誓うMAGA(アメリカを再び偉大に)運動の支持者は、どんな現実もトランプ有利に解釈する。それでも激戦区の共和党候補の動きは、トランプが選挙戦の「足かせ」になっていることを明確に示している。

無党派層のトランプ離れが進んでおり、支持率の急回復はほぼ不可能だ。トランプ自身も動揺を隠せなくなっている。最近はイランが(民主党の牙城カリフォルニア州の)ロサンゼルスやサンディエゴを標的にしても構わないと示唆した。

「悪魔的取引」
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