[上海/北京 12日 ロイター] - 中国が欧州連合(EU)向けのハイブリッド車(HV)輸出を抑えることに同意した。国内販売の伸びが鈍る中、中国の電気自動車(EV)メーカーにとって新たな打撃になる。

中国商務省は12日、この取り決めで輸出は今後も増やせるとし、中国には他のどの輸入元に割り当てられる枠よりも小さくない数量枠が保証されると表明した。

中国自動車各社は、EUの中国製EVに課す関税の対象外であるHVの輸出を増やしてきた。中国税関のデータによると、2026年上半期のEU向けHV輸出額は75億ドルと、前年同期(25億ドル)の3倍だった。

ジェフリーズによると、上海汽車集団(SAIC)、比亜迪(BYD)、奇瑞汽車の3社が、EUで販売される中国製HVの9割超(台数ベース)を占める。3社の欧州販売では、半分以上がHVとなっている。

シュミット・オートモーティブ・リサーチによると、欧州EV市場での中国ブランドのシェアは26年第2・四半期に過去最高の15%となった。24年第1・四半期は9.5%だった。PHEV市場でも中国製のシェアは4分の1を超え、24年初めのわずか1.7%から急拡大した。

<現地生産加速へ>

仏ルノーのフランソワ・プロボ最高経営責任者(CEO)は12日、中国製HVの輸入急増は欧州にとって持続可能ではないと述べた。一方で、今回の合意は貿易戦争よりは望ましいとし、通商関係を「賢明に」管理する必要があると指摘した。

投資家はおおむね、今回の合意を貿易摩擦の緩和と受け止め、中国製HVへの関税が当面は見送られる兆しとみている。

シティのアナリストは、実施ルール、数量上限、最低価格などは、今後さらなる協議が必要だが、とりあえずリスクが緩和したと指摘した。

中国の自動車業界に詳しいコンサルタントのマイケル・ダン氏は「中国が合意を守るのか、それとも抜け道や一時的な関税免除を見つけるのか、見ていきたい」と述べた。

アナリストらは、数量枠の制度が始まる前に輸出を前倒しする動きが出る可能性があるが、合意は最終的に、中国の自動車メーカーによる欧州での現地生産を加速させる可能性があるとみる。

上海のコンサルティング会社オートモビリティの創業者、ビル・ルッソ氏は「これで、中国の自動車メーカーが欧州で生産する動機は強まるだろう」と述べた。

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