ドナルド・トランプ大統領は、アメリカの選挙では票が不正に操作され、その公正性が損なわれていると、証拠を示さず主張した。数週間後に迫った中間選挙で共和党の苦戦が予想されるなかでの発言だ。

トランプは10月4日、自らのSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、一部の都市や州では、他国に比べて開票に時間がかかることを挙げて、アメリカの選挙は「腐敗している」と主張した。

「ブラジル大統領選の第1回投票では、きょう1億2500万人が投票した。結果は投票終了後すぐ、その日のうちに出た! デトロイト、フィラデルフィア、カリフォルニア、そしてアメリカの数多くの都市や州では、はるかに少ない票なのに、結果を『不正操作』するのに、いや、『集計』するのに、何週間もかかることがある。アメリカの選挙は腐敗している」とトランプは書き込んだ。

トランプは、名前を挙げた都市や州で開票が遅れる原因が不正や操作にあることを示す証拠は提示していない。

また、ブラジルとの比較では、両国の選挙制度の大きな違いが考慮されていない。ブラジルでは選挙当局の監督のもと、全国で統一された電子投票システムを採用しており、投票終了後に各投票機が投票所ごとの票を集計し、そのデータを全国集計に送る仕組みになっている。

メリカの選挙は、州や数千に及ぶ地方自治体それぞれの制度によって運営され、郵便投票、暫定投票、署名確認、票の精査、結果の認証などの手続きや期限は州ごと、場合によっては同じ州内でも異なる。

このため、地域によっては全票の集計に時間がかかり、とりわけ選挙日後に到着した郵便投票も有効票として認められる地域では開票に時間がかかることもある。結果が出るまでの時間の違いは、不正の証拠ではない。

下院では民主党が多数派を奪還か
【関連記事】