Christine Chen
[シドニー 9日 ロイター] - 投資家らは、米半導体大手エヌビディアが出資する豪データセンター運営会社ファーマスによる50億ドル規模の新規株式公開(IPO)が見送られたことについて、すでに上場企業の数が減少しているオーストラリア資本市場にとって打撃になるとの認識を示している。
豪主要株価指数は4大銀行や大手鉱業会社に大きく偏っているため、一部の資産運用会社は、大手ハイテク企業の上場が選択肢を広げ、市場の魅力を高めることを期待していた。
ディールロジックのデータによると、注目されていたこのIPOは、今年に入って世界第4位の規模となるはずだった。
また、オーストラリア証券取引所の歴史上、1997年のテルストラによる100億ドルに次ぐ、過去2番目の規模となる予定だった。
ウィルソン・アセット・マネジメントの筆頭ポートフォリオマネジャー、オスカー・オバーグ氏は「われわれは早い段階で株式を保有していた。そのことは隠すつもりはない。ただ、市場にとって何か新しいものが加われば良かったと思うだけだ。新規上場案件の不足はわれわれにとって長きにわたり非常にいら立たしい状況となっている。私にとって、それが最も残念な点だ」と述べた。
VanEckオーストラリアの投資・資本市場担当副責任者ジェイミー・ハンナ氏によると、豪証取は、特にインフラセクターにおいて、民間企業による買収により上場企業を着実に失っている。
2026年9月時点で豪証取に上場している企業数は1891社で、16年の2066社から減少している。
ハンナ氏は「こうした大型上場案件が実現しなかったことは市場にとって打撃だ」と指摘。「豪投資家の大半も、より多くの機会を望んでいると思う」と述べた。