Leigh Thomas

[パリ 1日 ロイター] - フランス政府は1日、財政赤字削減に向けて緊縮の色合いが濃い2027年度予算案を議会に提出した。大統領選を来年4─5月に控えて与野党は対立を深めており、審議の難航は必至だ。過去に複数の首相が辞任に追い込まれる中、ルコルニュ首相も難しい議会運営を迫られそうだ。赤字削減の実現に懐疑的な受け止めが投資家に広がり、1日の取引でフランスの10年物国債利回りは一時4.96%まで上昇した。

マクロン政権は、財政赤字の対国内総生産(GDP)比を今年度の5.4%から27年度には5%に縮小させることを目指している。予算案は、公務員の賃金や年金支出の一部の凍結、地方予算や医療費の抑制、雇用主への税制優遇措置の縮小を盛り込んだ。レスキュール経済・財務相は記者団に「今回の予算案で、財政再建の軌道に戻る」と述べ、予算削減額は総額540億ユーロ相当で、うち430億ユーロが27年度の新たな措置だと説明した。

一方、個人や企業を対象とする広範な増税には踏み込まなかった。

フランスでは、エネルギー価格の高騰や生活費の上昇に対する国民の不満が高まっている。9月29日には公務員が賃金凍結に抗議してストライキを実施。教員不足や老朽化する施設の改善を訴える高校生のデモも拡大している。

フランス国立統計経済研究所(INSEE)は9月29日、足元の政府債務残高は対GDP比で119%に達し、第2次大戦後で最も高くなったと発表した。財政余力が少なくなる中、大統領選の有力候補と目されている極右政党、国民連合(RN)のマリーヌ・ルペン前党首や急進左派ジャンリュック・メランション氏の財政運営に対しても、市場は警戒感を示している。

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