Alun John Tom Westbrook Dhara Ranasinghe
[ロンドン/シンガポール 1日 ロイター] - 世界の債券市場は1日、再び売りに見舞われ、米、英、仏など各国の金利が上昇、株式市場にも波及した。
米10年債利回りは5.34%に上昇し、2002年以来の高水準となった。
債務水準が高い国の国債ほど売り圧力が強まっている。フランスの10年債利回りは第3・四半期(7─9月)に1987年以来の大幅な上昇を記録、最悪となり、利回りはこの日さらに10ベーシスポイント(bp)上昇して4.96%となり、節目の5%に迫った。
ステート・ストリートの欧州・中東・アフリカ(EMEA)地域マクロ戦略責任者ティム・グラフ氏は「フランス国債(OAT)は予算編成の時期で、情勢が混沌としているため打撃を受けている。イタリア債も売り込まれている」と述べた。
フランスのクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)は2013年以来の高水準に上昇した。
英30年債利回りは6%を突破し、1998年以来の高水準に達した。
シドニーに拠点を置く投資銀行バレンジョーイのチーフ金利ストラテジスト、アンドリュー・リリー氏は「起こるべくして起こった米国債のベア相場だ。コアインフレが持続不能な高水準にあるなかという不安定な均衡が続いていた」と語った。
トレーダーは、年内の米利下げ観測を急速に巻き戻している。先月の利上げを経て、現在は2027年半ばまでに米連邦準備理事会(FRB)が少なくとも3回利上げすると見込んでいる。
アナリストによると、1日の相場変動には直接的なきっかけは見当たらないという。原油価格は1バレル=100ドルを上回る水準で比較的落ち着いており、市場を揺るがす新たな経済指標も出ていない。
レン・スターリングのチーフ市場ストラテジスト、ロリー・マクファーソン氏は「債券は長期にわたって売られ続けており、原油価格と連動しているほか、米国の経済指標も堅調だ。債券を買いたい投資家が十分におらず相場は支援されていない」と述べた。
債券売りは他の資産にも波及し始めた。欧州株の指標STOXX欧州600種指数は1.2%下落し、6月以来の安値を付けた。欧州の銀行株は一時3%下落した。