沖縄は日本では珍しい保守・革新二大勢力制と呼べる県政が続いている。主要なトピックは「基地か経済か」というスローガンに集約される。基地問題がフォーカスされれば革新に、県内の景気が冷え込めば保守側に追い風が吹いた。激しい保革対立を知る年長世代は、奪還のためにはかつてのような熱量が必要だというわけだ。
だが、今の世代は対立そのものを嫌う。2月の衆院選で躍進した「チームみらい」のように古謝を中心としてエリート色が見え隠れしても、ポジティブかつスマートな選挙戦を望んだ。何かと年長者の声を尊重してきた沖縄でも変化は起きていたのだ。ここで「若い世代のやり方に賭けましょう」と方針を決めたのは金城だった。
オールド財界と新世代財界の間に立ち、彼が若手を擁護したことで大きな方針が固まった。最終的に若年層の支持が勝利の大きな要因だったことを踏まえれば、彼らの判断は正しかったといわざるを得ない。
組織作りに動いたのは第3のグループである政党だ。キーパーソンとなった自民党の県議、新垣淑豊の述懐──「各々でやりたいことはわかるけど、若手は若手で動いても新人の選挙は勝てない。“陣営” という組織を作らないといけない。今回の選挙を動かすのは “玉城知事ではダメだ” という層だと考えていた。組織として動かないと、この層は取れない」
財界はいわゆる県民党方式で、国政の保守系各政党に推薦を出してもらうという方針を早々に固め、自民サイドも思惑は一致していた。かつて選挙戦をともにした公明、現与党の維新、連合を割った国民民主の支援も重要なファクターだったが、選挙戦で特に影響を与えたのは参政党である。