[パリ 29日 ロイター] - フランスの公的債務管理機関、フランス国債庁(AFT)は29日、買い戻し分を除くベースで来年の中長期国債を3400億ユーロ(約3857億ドル)発行する計画を発表した。今年の3100億ユーロを上回り、過去最大となる。新型コロナウイルス流行期に積み上がった債務の償還が増え、借り換え需要が膨らむことが背景にある。

フランスでは財政悪化への懸念に加え、来年4─5月に予定される大統領選を巡る不透明感から国債の借り入れコストが上昇している。こうした中で巨額の国債を市場で消化する必要があり、資金調達環境は厳しさを増しそうだ。

政府は10月1日に来年の予算案を議会に提出する。議会は勢力が大きく分裂しており、大統領選を前に野党が姿勢を硬化させる中で、予算審議は難航が予想される。

AFTによると、来年の国の資金調達必要額は前年比280億ユーロ増える見通し。償還期限を迎える国債が、194億ユーロ増えて過去最大の1892億ユーロに膨らむことが主因。コロナ禍当時の低金利で調達した数千億ユーロ規模の債務は今後、より高い金利で借り換える必要がある。このため利払いなどの債務返済費は国の予算で最大の支出項目になるとみられる。

短期的な資金繰りの調整に使う短期国債の発行残高も、来年22億ユーロ増える見通し。

AFTは来年の3カ月物短期国債の金利 を3.0%(現在の市場水準は2.7%)と想定している。一方、10年国債利回り は現在の4.8%から27年末には4.3%に低下すると見込む。足元の4.8%は、世界金融危機が起きた2008年以来の高水準となっている。

29日に期間10年のフランス国債とドイツ国債との利回り格差は12年以来の水準に拡大した。フランス政府が今年の財政赤字目標の達成が困難になったと認めたことに加え、世界的な債券売りが重なり、ここ数日で格差が急拡大した。

借り入れ金利の上昇を受け、来年の債務返済費は729億ユーロと、今年の626億ユーロから103億ユーロ増えると予想されている。

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