こうした「遅寝・遅起き」は、都市部ではより顕著と思われる。都道府県別のデータを見ると、日をまたいだ時間に寝る高校生の割合は千葉県だと57%、6割近くにもなる。電車での遠距離通学が多く、かつ遅くまでの塾通いも多いためだろう。

夜遅くに帰ってくる子を出迎え、早くに家を出る子に先駆けて弁当作りをする親(母親)はもっと大変だ。父母の睡眠時間が、子どもの発達段階に応じてどう変わるかをグラフにすると<図2>のようになる。

父母とも子が大きくなるにつれて睡眠時間は減少するが、母親ではその傾向が顕著だ。千葉県では急降下と言ってよく、高校生の母親だと平均睡眠時間は354分と6時間を割る。早起きして弁当を作るためだろう。

冒頭で紹介した私立高校のように、始業時間を遅らせる「オフピーク通学」を導入する高校が増えれば、こういう寝不足の問題は一気に解消する。授業への集中力も高まり、教育効果も増すだろう。公立高校も、始業時間の決定権は各学校の校長にある(学校教育法施行規則60条)。他の学校と足並みを揃える必要などない。そういう同調が、朝の「殺人ラッシュ」のような問題を引き起こしている。

オフピーク通学を導入しているか。これから先、こういうことも「選ばれる学校」となるための条件となっていくだろう。

<資料>
総務省「社会生活基本調査」(2021年)

【グラフ】小中高生の遅寝(0時以降に寝る)、遅起き(9時以降に起きる)の割合(%)
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